気ままに分析

石橋を叩いて渡っていきます。

優駿牝馬を考える

デアリングタクトの一強と言われるオークス

別路線から出没した2勝馬デゼル。今年も面白いレースが期待できそうです。

 

それはそうとして、オークスを改めて、おさらいしておきたい。

 

まず、過去10年のレースラップを振り返りましょう。

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テン速い、中だるみ、ラスト3F4Fの切れ味勝負。ざっくり、こんな感じでしょう。

 

同日同距離の3歳未勝利戦とのレースラップ比較。

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レースのレベルはオークスのほうが明らかに上と、パッと見で分かりますね。

 

次は、過去10年の平均レースラップでダービーと比較。

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ほとんど同じですが、ややダービーのほうが後半きびしい展開と言えます。

 

次は、馬体重、枠順馬番、生まれ月、系統です。

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まず、馬体重を見てみましょう。

 

平均馬体重は458.7kg。

勝ち馬の馬体重は最小422kg、最大478kg、平均455.6kg。

2着馬は最小432kg、最大496kg、平均459.8kg。

3着馬は最小416kg、最大514kg、平均460.6kg。

勝ち馬の平均馬体重が一番小さくなるのはダービーと同じ傾向。

 

枠順馬番、パッと見で、2枠5枠7枠8枠辺りが好走していると分かりますね。

近3年では1枠の好走も目立ちます。

しかし、思ったほどは1枠の印象は強くないのではないでしょうか。

同日同距離の3歳未勝利戦とは関連性が全く見つけられません。

 

次に生年月日。

勝ち馬に1月生まれは1頭もいません。

2月がもっとも多く、3月、4月となっています。

 

次に血統。

過去10年でサンデー系が7頭、キンカメ系が2頭、ガリレオが1頭。

2着3着を見ても、サンデー系が圧倒的に存在感を示しています。

 

東京優駿と同日同距離レースとの比較

これは語り尽くされているしTARGETなどで容易に分析できるネタではある。

だが、ソフトに頼らずに一度自分の手で確かめてみるのも大事なのではないか。

 

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ダービーと、同日に開催された青嵐賞等との比較。

 

よく言われている通り、ダービーは青嵐賞よりも大体1秒ほど速い時計となることが多い。

例外は、第85回と第84回で、第84回はダービーでは異例な超スローだったことが理由。

また、両開催とも、ルックトゥワイスとムイトオブリガードという

古馬重賞でも活躍するレベルの馬が青嵐賞を選んでいたというのも大きい。

 

基本的には、ダービーは青嵐賞よりも速いタイムで決着すると考えるべき。

 

過去10年のラップの平均値(青がダービー、赤が同日同距離レース。)

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ダービーはテンが流れ、向こう正面から3角でペースが緩み、ラスト4Fスパート。

一方の青嵐賞は古馬オープンとしては、テンはゆったり、

そこからずっと長く良い脚を使わなけれならない。

 

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まず、頭数が大きく違うことに気をつけなければならない。

が、しかし、見て分かる通りで、まったくと言っていいほど関連性がない。

 

中々難しい。

東京優駿と馬体重

近年のクラシックでは、大型馬の台頭が著しいと言われている。

本当にそうだろうか? 確かめたのだろうか?

自分の目で確かめてみよう。オカルト競馬くんはそう思い立った。

 

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とりあえず、過去30年間の東京優駿3着までの馬体重を見やすくしてみた。

最低馬体重は430kg、

最高馬体重は542kg。

1着馬は444kg~514kgで70kgの間に収まり、

2着馬は430kg~520kgで90kgの間、

3着馬は430kg~542kgで112kgの間に収まる。

 

1着馬の平均は478.9kg、中央値は482kg、増減は、最大+16kg、最小-8kg。

2着馬は平均は480.4kg、中央値は483kg、増減は、最大+6kg、最小-12kg。

3着馬は平均は479.9kg、中央値は473kg、増減は、最大+16kg、最小-4kg。

 

1着馬の最頻値は480~489kgまでの8頭、

2着馬は490~499kgまでの8頭、

3着馬は460~469kgまでの7頭となっている。

 

さて、大型馬の定義とは何だろうか。500kg以上からではないかと思う。

 

その基準で10年ごとにデータを見てみると、

第57回から第66回までは、1着馬では1頭、2着では2頭、3着では0頭。

第67回から第76回までは、1着馬では3頭、2着では2頭、3着では5頭。

第77回から第86回までは、1着馬では1頭、2着では1頭、3着では5頭となっている。

これだけ見れば、それほど多くなっているとは思えない。

 

平均値でも見ていきたい。

第57回から第66回は、1着馬では474.4kg、2着では474.2kg、3着では454.2kg。

第67回から第76回は、1着馬では483.6kg、2着では490.8kg、3着では488.2kg。

第77回から第86回は、1着馬では478.8kg、2着では476.2kg、3着では497.4kg。

これなら、確かに、全体的に大型化してきていると分かる。

ただ、1着馬だけは480kg前後で推移している。何か理由があるのだろう。

 

440kg以下の超小型馬は、

第60回3着ナリタタイシン

第59回2着ライスシャワー

第57回3着ホワイトストーンの3頭のみ。

 

530kg以上の超大型馬は、

第80回3着アポロソニック

第78回3着ベルシャザールの2頭のみ。

 

勝ち馬の最高馬体重は514kg

ディープスカイアイネスフウジン

 

5番人気以内の450kg以下の馬券外

14年4番人気12着レッドリヴェール牝馬)410kg

12年1馬人気4着ワールドエース446kg

99年4番人気4着オースミブライト444kg

97年4番人気9着サイレンススズカ432kg

96年2番人気4着ロイヤルタッチ440kg

96年5番人気9着ミナモトマリノス444kg

95年3番人気8着オースミベスト440kg

92年3番人気12着サクラセカイオー442kg

90年2番人気5着ハクタイセイ448kg

90年4番人気9着ユートジョージ450kg

 

5番人気以内の510kg以上の馬券外

18年2番人気5着ブラストワンピース532kg

17年4番人気6着アルアイン516kg

14年2番人気5着トゥザワールド516kg

11年3番人気12着デボネア530kg

04年4番人気6着ダイワメジャー536kg

03年4番人気4着サイレントディール520kg

01年2番人気5着クロフネ510kg

 

ヴィクトリアマイルを考える

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2枠3枠の好走が目立つ。1枠5枠も中々。

7枠8枠は頭数を考えれば程々。

 

好走馬の位置取りは意外にもバラバラで取り留めがない。

レース内容の傾向としては、道中2列目3列目で周りながら、

直線外に持ち出すというパターンが多い。

そして、坂を上ってからの2Fの加速に、より秀でた馬が勝っている、ように思う。

 

また同日のマイル戦との関連性は低い。

フルゲートのVMと比較して、頭数があまりに少ないという点が大きいのだろう。

 

VMは人気馬が沈みやすいレースでもある。

しかし勝った人気薄に疑問が浮かぶようなこともなく、

VMに特化した馬が実力を発揮して勝っていると言える。

 

騎手と馬、調教師のリピーターもそれなりに存在していることに注意したい。

今回でいえば、前年度の勝ち馬ノームコア、2着馬プリモシーンなどに注意が必要だろう。

 

オカルト競馬くんの予想。

◎プリモシーン○セラピアサウンドキアラ△ノームコア☆ビーチサンバ

 

東京優駿(日本ダービー)の前走データなど

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過去30年のダービー馬券内の前走データ。

 

基本的に、皐月賞組が強いレース。

皐月賞は最適なダービートライアル」とはよく言ったものである。

 

過去30年での勝ち馬は22頭が皐月賞組。

残りの内訳は京都新聞杯3頭、NHKマイルカップ3頭、桜花賞1頭、すみれS1頭。

オープン戦からの勝ち馬はフサイチコンコルドのみとなる。

 

さて、勝ち馬以外の馬券内になった馬たちはどうだろう。

37頭が前走皐月賞以外からの参戦となっている。

しかし、過去には皐月賞とダービーの間のレースに出走させる鬼ローテも多く、

それらの皐月賞出走済みの馬を考慮すると、

本当の意味での別路線組は27頭しか存在しないことになる。

つまり、別路線組はイメージほど多くはないのだ。

 

過去10年に絞ってみる。

皐月賞組から8頭、京都新聞杯組から2頭の勝ち馬。

 

皐月賞組は、

1着2頭、オルフェーヴルドゥラメンテ

2着1頭、マカヒキ

3着2頭、ディープブリランテエイシンフラッシュ

4着1頭、ワンアンドオンリー

5着1頭、レイデオロ

7着1頭、ワグネリアン

 

京都新聞杯組は、

1着1頭、キズナ

2着1頭、ロジャーバローズ

 

見た通り、皐月賞組に関しては巻き返しが多く、

一方、京都新聞杯組はそれなりのポテンシャルを持った馬しか勝ってはいない。

ロジャーバローズに関しては様々な見方があるだろうが、個人的には、

血統的にも二番手をミドルペースで走りきった内容にしてもさほど弱い印象はない。

「ダービー馬はダービー馬から生まれる」

これも有名なジンクスだろう。

 

ディープインパクト産駒、5頭

キングカメハメハ産駒、2頭

ステイゴールド産駒、1頭

ハーツクライ産駒、1頭

キングズベスト産駒、1頭

となっており、実際にジンクスは正しいと言える。

 

あとは、皐月賞馬がダービーを勝って二冠馬になるときは、

別路線組が2着に入るというジンクスも有名だ。

今年は青葉賞組のオーソリティが故障のため回避。

プリンシパルSビターエンダー

京都新聞杯ディープボンド

毎日杯2着アルジャンナ

NHKマイル13着サトノインプレッサ

 青葉賞2着ヴァルコス

ざっと、このぐらいだろうか。

 

 

また、ミスタープロスペクターを持っているかどうかも非常に重要ではないだろうか。

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ピンクの塗りつぶしは、キンカメ等のミスプロを持っていて当たり前の馬。

ひょっとすると、塗り漏らしがあるかもしれない。

 

去年は珍しくクラシックでのミスプロ持ちの好走は少なかったが、

全体的にみれば明らかにミスプロ持ちが好走している。

質の高い繁殖牝馬なのだからミスプロが入っているのは当たり前かもしれない。

しかし、それにしたって、ミスプロは大きな影響を与えていると言えるのではないか。

 

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本年度のダービー出走しそうな馬の5代血統表内のミスプロ濃度。

 

オカルト競馬くんの現時点での予想。

◎コントレイル

○ビターエンダー

△ディープボンド

▲サリオス

☆ヴァルコス